引越しのひより
引越しで家具や家電が壊れたら
引越しの破損は、国が定めた約款で「誰が」「どこまで」「いつまでに」が決まっています。条文に沿って、2026年11月3日に確かめた内容です。

先に結論
- 誰が補償するか
- 契約した引越しの事業者です。実際に運んだのが下請けや提携先でも、契約の相手が責任を負います。
- どこまで
- 荷造りを含む受け取りから、開梱を含む引渡しまでの間の、荷物と「その他のもの」です。作業中についた壁や床の傷も対象になり得ます。
- いつまでに
- 一部の破損・紛失は、引渡しから3か月以内に事業者へ通知します。裁判上の請求は1年以内です。
- 補償されない場合
- 荷物の欠陥や自然の消耗、天災、お客様の故意や過失などです。申告しなかった壊れものは、特別な注意を払わなかったことによる損害が対象外になります。
一般の引越し会社が使う「標準引越運送約款」も、ひよりが使う「標準貨物自動車利用運送(引越)約款」も、この部分の決まりは同じです。
補償の範囲
約款は、事業者が荷物を受け取ってから引き渡すまでの間に、荷物その他のものがなくなったり壊れたりしたとき、また荷物が遅れたときに、損害を賠償すると定めています。期間には荷造りと開梱も含まれます。
ただし、事業者が「自分たちと作業に使った人が、荷造り・開梱・受取・引渡し・保管・運送で注意を怠らなかった」ことを証明した場合は、責任を負いません。証明する側は事業者です。
補償の額
- 壊れた・なくなった
- 破損や紛失で直接生じた損害を賠償します。
- 受取や引渡しが遅れた
- 遅れで直接生じた財産上の損害を、運賃等の合計額の範囲内で賠償します。事業者に故意や重大な過失があるときは、この範囲に限りません。
補償されない場合
- 荷物そのもの
- 荷物の欠陥、自然の消耗。荷物の性質による発火、むれ、かび、腐敗、変色、さびなど。
- 防げない出来事
- ストライキや強盗、不可抗力による火災、予見できない異常な交通障害、地震・洪水などの天災、法令や公権力による差止めなど。
- お客様側の事情
- お客様(荷受人を含む)の故意や過失。
- 申告しなかったもの
- 壊れやすいもの、傷みやすいもの、貴重品などを申告せず、事業者も過失なく知らなかった場合は、特別な注意を払わなかったことによる損害が対象外です。
現金や通帳、宝石などの貴重品は、約款で引受けを断れる荷物です。事業者が知らずに運んだ場合は補償の対象になりません。段ボールに入れず、ご自身で持ってください。
壊れているのに気づいたら
- その場で作業者に伝える。あわせて契約した事業者の窓口へ連絡します。後日気づいた場合も、窓口へ連絡します。
- 修理や処分の前に写真を残す。全体と傷の近くの両方を撮ります。箱の外側がつぶれていれば、それも撮ります。
- 書類を手元に置く。見積書、受け取った書類、いつ気づいたかのメモです。
- 必要なら事故証明書を頼む。事業者は、引渡しから1年以内なら事故証明書を発行すると約款で決まっています。保険の請求に使うことがあります。
約款で決まっている期限
- 一部の破損・紛失の通知
- 引渡しから3か月以内。事業者が損害を知りながら引き渡した場合は、この期限はかかりません。荷物が全部なくなった場合も、この3か月は当てはまりません。
- 裁判上の請求
- 引渡しの日(全部なくなった場合は、引き渡されるはずだった日)から1年以内。損害が出た後に合意すれば、延ばせます。
- 事故証明書
- 引渡しの日(なくなった場合は見積書の引渡日)から1年以内なら発行されます。
3か月は短くありませんが、使わない部屋の荷物は開けないまま過ぎがちです。引越しから1か月ほどのうちに、全部の箱を開けて確かめておくと安心です。
引越しの保険
「引越しの保険」と呼ばれるものには、性格の違う2つがあります。
- 事業者が入る保険
- 事業者が賠償に備えて入る保険です。お客様への責任は保険の有無にかかわらず約款で決まっていて、保険はその支払いに備えるものです。どんな保険に入っているか、見積りのときに聞いてかまいません。
- お客様が入っている保険
- 火災保険などの家財の補償が、引越しの運送中や作業中の破損に使えるかは、契約によって違います。高価な家財を運ぶときは、保険会社に確かめてください。
引越しに合わせた火災保険の住所変更や解約は、補償とは別の手続きです。契約している保険会社にご連絡ください。ほかの手続きは引越しのやることリストにまとめています。
壊れるのを防ぐために
- 壁や床の保護(養生)の範囲を、見積書の作業内容で確かめる
- 壊れやすいもの、傷みやすいものは、受け取りの際に申告する。パソコンなどの電子機器も含みます
- 新居の壁や床は、入居前の状態を日付の分かる写真で残す
- 貴重品は自分で持つ
- 搬入が終わったら、荷物の数と傷、壁や床の状態を作業者と一緒に確かめる
ひよりの場合
ひよりは、お問い合わせとお見積りのご依頼をお問い合わせフォームで受け付けています。運ぶのは許可を持つ提携事業者ですが、契約の相手と事故の連絡先は当社で、お客様への責任も当社が負います。保険の種類と補償額は、契約が決まってから運送についてに掲載します。
※ 出典:標準貨物自動車利用運送(引越)約款 第17条・第22〜27条(運輸局の掲載資料)、標準引越運送約款 第17条・第22〜27条(国土交通省の掲載資料・令和7年改正)。2026年11月3日確認。困ったときの相談先は消費者ホットライン188です。
この案内は、引越しのひより編集部(運営:株式会社ビッグパートナーズ)が、国の約款をもとにまとめています。出典の確認日:2026年11月3日。最終更新日:2026年11月3日。
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